前立腺がん検診のすすめ

泌尿器科

前立腺がんとは

前立腺は膀胱底に接し後部尿道を輪状に取り巻くように存在し精液の一部を産生しています。前立腺がんはこの前立腺に発生するがんで、日本での罹患数は胃がん、大腸がんに次いで男性がんの第3位、死亡数は第9位となっています。
罹患数、死亡数ともに年々上昇しており早期診断、治療が必要ながんと言えます。

表1 がん羅患数の将来予想

がん罹患者数は1999年の約1万8千人から、2020年には約10万5千人になると予想されています。

大島明ほか(編):がん・統計白書-2012, 篠原出版新社

PSA検査とはどんな検査?

前立腺がん検診ではPSA検査がスクリーニングに用いられています。
PSAとは前立腺上皮から分泌される蛋白分解酵素であり、前立腺特有の腫瘍マーカーで年齢により基準値が設けられています。
PSAは前立腺がんだけではなく前立腺炎や前立腺肥大症でも上昇することがあります。
そのため、検診を受けられてPSA高値(一般的には4ng/ml以上)を指摘された場合、直腸診やエコー、前立
腺生検といった検査を組み合わせて前立腺がんを診断していくこととなります。

どうして「50歳を過ぎたら、PSA検査」?

前立腺がんの危険因子のひとつは「年齢」です。50歳を過ぎると罹患率が急激に増加するため、50歳を過ぎたら1年に1度PSA検査を受けることが推奨されています。

表2 前立腺がんの年齢階級別羅患数(2005年)

50歳を超えると罹患率は急激に増加

国立がん研究センターがん対策情報センター


また、前立腺がんのかかりやすさには「家族歴」もあげられています。
そのため、前立腺がんと診断された家族のいる男性は早期発見のためできれば40歳になったらPSA検査を受けることが勧められています。

PSA検査は1度受ければ十分なの?

PSA検査は定期的に受けることが勧められています。前立腺がんは自覚症状がほとんどないため、発見が遅れることが多いがんです。


自覚症状が出てから泌尿器科外来を受診し発見される前立腺がんの約40%はほかの臓器に転移しており、一方PSA検査などの検診で発見された前立腺がんの約60 %は早期のがんだったという研究結果があります。

表3 前立腺がんにおける外来発見がんと検診発見がんの臨床病期の比較

外来発見がんと検診発見がんの臨床病病期の比較

伊藤一人ほか:泌尿器外科13:997-1001,2000


 なおPSA検査で異常がなくても小さい前立腺がんが隠れている可能性や、将来前立腺がんへと進んでいく可能性もあります。早期発見のために、1度PSA検査を受けて基準値以下だった方もその値に応じて定期的に受けることが勧められます。

表4 年齢階級別基準値による前立腺がん検診のすすめ

年齢

基準値

PSA値

1.0ng/ml以下

1.1ng/ml~基準値

基準値以上

50~64

3.0ng/ml以下

3年に1度検査

1年に1度検査

専門医受診

65~69

3.5ng/ml以下

3年に1度検査

1年に1度検査

専門医受診

70~

4.0ng/ml以下

3年に1度検査

1年に1度検査

専門医受診

前立腺がん検診のすすめ

前立腺がんは食生活の欧米化などに伴い、今後も増加していく可能性が高いと考えられていますが、早期に発見できれば完全に治すことも可能ながんです。
そのため、50歳以上の男性は定期的に前立腺がん検診を受け、異常が指摘された場合はしっかりと専門医を受診することが前立腺がんから自分の命を守ることにつながります。
当院でも積極的に前立腺がんの精密検査、治療を行なっておりますので検診異常を指摘された場合はぜひご相談ください。


この記事は2017年10月現在のものです。

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